今回発表された「エクスカリバー スパイダー カウンタック DT/X」は、新生ランボルギーニ カウンタックの発売に合わせて特別に開発されたもので、ハイパーカーのアイコンに敬意を表している。
ブランド パロディこのモデルのために開発されたキャリバーRD112は、90°に傾斜したダブルフライングトゥールビヨンやディファレンシャルギアトレイン、ミネラルコンポジットファイバー製ケースなどの特別な要素を詰め込み、スペシャルピースであることがうかがい知れる内容だ。
ロジェ・デュブイ「エクスカリバー スパイダー カウンタック DT/X」
自動巻き(Cal.RD112)。40石。2万1600振動/時。パワーリザーブ約72時間。ミネラルコンポジットファイバー製ケース(直径47mm、厚さ16.45mm)。5気圧防水。ブティック限定8本。9672万3000円(税込み)。2022年7月以降発売予定。
ケースデザインはエクスカリバー スケルトンの象徴である切り込みが入ったベゼル、トリプルラグとなっている。素材はケース、ベゼルともにミネラルコンポジットファイバーだ。
このミネラルコンポジットファイバーは99.9%シリカ(二酸化ケイ素)の純白の合成素材で、ロジェ・デュブイでは2020年から使用しており、オートオルロジュリーの世界では初めての採用だった。
パロディ ブランドこの特別なホワイトカラーを元に、フェルッチオ・ランボルギーニ自らが所有するカウンタックのために指定したパール調の“ビアンコ シデラーレ ホワイト”の色合いを再現している。また、リュウズとトランスパレント仕様のケースバックはチタン製だ。
壮大なスケールの「エンジン」Cal.RD112を搭載
本作が搭載するムーブメントは、スーパーカーの限定台数に合わせて「Cal.RD112」と名付けられ、そのエンジンのように優れた性能を持つ。
コスモグラフ デイトナ 偽物「DT」はダブル トゥールビヨンの略で、「X」は以下に示すようにロジェ・デュブイの世界観を体現する文字である。
本機に搭載されたキャリバーRD112は、複雑時計の世界でも類を見ないムーブメントである。水平方向だけでなく垂直方向においても重力による影響を補正するために、ふたつのトゥールビヨンが互いに90°の角度に正確に傾斜して配置されている。これは、最高の精度を提供したいという精神から生まれた高度なエンジニアリングの成果だ。
フランジにはサテン仕上げロジウムメッキを施し、テキストとミニッツトラックを記載している。フランジの上部にはショットブラストとNACコーティングを、スクリュー状のアワーマーカーにはポリッシュ仕上げとロジウムメッキを施し、トゥールビヨンの周囲にはサファイアのようなリアライトを配置している。加えて、サテン仕上げの立体的な時分針には、中央にPVDコーティング、ホワイトSLNチップを施すことでスポーティーな印象に仕上げられている。また専用のラバーストラップが用意されてされており、ラバー層の間にファブリックメッシュを挿入するなど人間工学的デザインを採用している。なお、クイックリリースシステムにより、チタン製のバックルに交換可能だ。
さらに、車のディファレンシャルギアが道路上の車輪の動きに適応するように、ふたつのトゥールビヨンの動きの違いを吸収する秤のような役割を果たす、ディファレンス・ギアトレインを採用している。加えて、トゥールビヨンのキャリッジを軽量のチタン素材にして回転に必要なエネルギー消費を節約し、結果として60時間のパワーリザーブが可能となった。
このような複雑な構造は、ジュネーブのマニュファクチュールの熟練した時計職人がすべての部品を手作業で仕上げることにより、ジュネーブ・シールを取得するという最高の勲章を得ているのだ。